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リボンのおはなし
原作:水島ゆいり(冒険する子供たち Wing of Pink)
キャラクター原案:水島ゆいり 葉月真愛海



これは ウィンクという女の子の 小さな頃のお話。
最初にできた大事な大事な友達との 思い出の お話です。

ウィンクは6歳になったばかり。
長いピンク色の髪に お気に入りの 髪飾りのリボンをつけて お母さんとお父さんと 山へピクニックに行きました。
たくさんのお花を摘んで いろいろな生き物を追いかけて お母さんの作ってくれたおいしいお弁当を食べて お父さんが肩車をしてくれました。
今日は楽しかったな♪ ピクニックの帰り道で ウィンクはるんるんと スキップします。
その時です! ゴオオッ 大きな風が吹きました。
「あっ!」
大切なリボンが 風に飛ばれされてしまいました。
「まって!」
ウィンクでは追いつけないのでお父さんが代わりに追いかけます。
しばらくして お父さんが戻ってくると
「ごめんなウィンク…」
お父さんはリボンは谷の方まで飛ばされて谷底に落ちてしまったのだと言いました。

それからウィンクは 次の日も その次の日も 泣き続けました。
リボンは他にも持っています。 けれど お気に入りのリボンは風に飛ばされてしまったあの一個だけなのです。
その日 お友達のうしめってが遊びにきました。
うしめっては ウィンクのお友達。頭に牛さんの被り物を被っています。 それから ちょっとだけ お姉さんぶっています。
全然遊ぼうとしないウィンクを見て うしめってが山にいきましょ!と言いました。
ウィンクは外に出たくありませんでしたが 強引に腕をひっぱられて そのまま家を出ました。
空には夕焼け雲。 もう夕方です。
「何しに行くのうしめってちゃん」
「リボンを取りに行くの」
「ええっ!?どうやって?」
ウィンクがビックリするのも無理ありません。大の大人でも 取りに行けない谷に落ちたのですから。
しかしどうやって取るのかは教えてくれません。
山道の途中で うしめってが言いました。
「ウィンクちゃん木の棒を探して。長くて丈夫なやつ」
周りを一生懸命探すと やがて 一本だけ長くて丈夫な枝を見つけました。
それをうしめってに手渡します。
こんなものをどうするのか わからないまま また歩き出しました。
しかし 二人が向かっているのは 谷ではなく山のてっぺんでした。
「谷は向こうだよ?」
「こっちにあるの」
あたりはもう暗くなってきています。
そして ようやく空が真っ暗になるのと同時に 山のてっぺんに着きました。
「わあキレイ」
ウィンクは思わず声をあげます。 山道を登ってきた疲れが 一気に吹っ飛ぶようでした。
夜の空に オーロラがなびいていたのです。
うしめってが 木の棒でオーロラの端を突っつくと その端が ぺりぺりっとめくれ 巻き取っていくと虹色のリボンになりました。
「はい、これあたしからのプレゼントだよ ウィンクちゃん」
手に乗せられたリボンは とても柔らかく 虹色にキラキラと輝いていました。
それはお気に入りよりもっとお気に入りの初めての宝物でした。

やがて キラキラと光るリボンの明かりに 二人を心配して探しにきていた大人たちが気付き無事にお家に帰りつくのでした。

おわり

作成2013/09/12 公開2013/09/15